From Nowhere To Somewhere ?

ビートルズの曲名から名を採った無定見、無我、無帰属の男が、どこかに辿りつけるのかという疑問文(題名、字面通り)

鑑賞メーター8月分 

2012年8月の鑑賞メーター

観たビデオの数:13本

観た鑑賞時間:1445分

 

着信アリ(通常版・2枚組) [DVD]

GyaO!で観た。説が当たればネタバレかもしれず、そこはご了承を。代理ミュンヒハウゼン症候群はキー概念で、虐待の「構図」は順に追っていけばわかるとして…。犯人の霊は「見殺しにされて」呪怨が強いのでしょ?見捨てられた相手の代わり、賞賛して、理解者になる相手があの霊には必要。堤真一は苦しさに態度で理解を示し好かれた。彼に柴咲コウが「飴玉を与えた」のは、憑依状態が解けず一心同体?あるいは偽者で彼女は自室で既に死んでる?ナイフ所持…微笑んで次の一撃か。最後の病院は幻影かも。全ての死体に飴玉があった…汗 無間地獄?

鑑賞日:08月20日 監督:三池崇史

http://video.akahoshitakuya.com/cmt/1635655

 

さまよう刃 [DVD]

テレビで観ました。刑訴法の実務よりむしろ教養の部類かもしれないが、少年法は、形骸化前は素晴らしかった(そうだ)。今ではドッチラケの「再教育や矯正・更正目的」が糾弾されてしまうが。元々は、戦後まもなくなどを想像してもらうとわかりますが、戦災孤児のうち、責任感の強い長男などが畑で盗みとか、兄弟を養うため已む無い犯罪をして逮捕。しかし、刑法上は立派に窃盗罪なわけです。時代や環境が悪いから、再教育。理念や意義があったわけです。本作の糾弾もあるように、「高度社会」で少年たちから濫用されるとはね。どこが高度なものか。

鑑賞日:08月12日 監督:益子昌一

http://video.akahoshitakuya.com/cmt/1618404

 

クリムゾン・タイド [DVD]

現状、エジプトやリビアの他、シリア(ここは予断を許さないが)でも政権交代劇が程度の差はあれ進行中だが、本作中ではロシアが不安定化(ただし95年の認識)。反乱軍が蜂起、政府核兵器の暗号を解読。政治的要求の充足なくば日本とアメリカに撃つ、と脅迫。そういう状況下で先制攻撃すべく、核兵器搭載の潜水艦「アラバマ」が潜航。誤射すれば核戦争行きなのに通信機が故障。本土の当初指示を決行するか、故障時に途中で止まった通信を再確認すべきか、軍規を巡る解釈論の行き違いが謀反劇へ。真紅の潮流。たしかに大量殺戮で血の海だろうなあ。

鑑賞日:08月12日 監督:トニー・スコット

http://video.akahoshitakuya.com/cmt/1615551

 

■コーヒー&シガレッツ [DVD]

TSUTAYAで借りたときには、ジャケット背面に小粋なリラクシングムービー、みたいな謳い文句だった。実際、映像はモノクロで統一されていて全員が軽妙な語り口ではある。ただし、英語圏の軽口であるために、ピンと来ないことになりそうだ。翻訳の人も相当苦しんだはずだ。トークそれ自体が魅力というのに、字数制限があり、空気感などは翻訳で削ぎ落とされてしまうのかも。僕は個人的に『COUSINS?』の話が好きだ。実利の話を出す前にフレンドリーにしておけば良いのに、実利が出た瞬間に態度をころりと変えようとしてしくじる辺り。

鑑賞日:08月10日 監督:ジム・ジャームッシュ

http://video.akahoshitakuya.com/cmt/1611887

 

トータル・リコール

先ほど封切り初日ということで拝見。シュワルツェネッガーシャロン・ストーンを割とあっさり抑えた旧作と比べ、ケイト・ベッキンセールが『アンダーワールド』から飛び出してきたのではないか、という勢いで猛アクション。レジスタンスの彼女もすごい。主人公はシュワルツェネッガーより体格的に見劣りするかもしれないが、元来、目立つ諜報員は居ないので、旧作のほうが無理があったのかも。また一方、今回は火星に行きません。他方、『アイ、ロボット』や『スターウォーズ クローン・ウォーズ』風味が加味。そこで好き嫌いあるかもしれません。

鑑賞日:08月10日 監督:レン・ワイズマン

http://video.akahoshitakuya.com/cmt/1611874

 

■(500)日のサマー [DVD]

誤解されがちなフェミニズムを、美女に貫徹させようとした実験的だが良い映画。露骨に男女同権をいうと煙たいが、例えば彼女は、恋人という「レッテル」を頑なに拒む。理解し合った「最高の友人」が旧来の恋人とか伴侶に当たる。ただ終盤の展開は、形式論理的には微妙。男なのでフェミニズムを真にわかりえないだけか。結婚制度は男が女を指輪(牛馬のタグと同じ)で縛る歴史的産物とみて「所有されたくない」との台詞で徹底対等を望むから、結婚は選択肢になりにくい。男の視線では、「サルトルになれるか」かな。結末は、偶然と必然のせめぎ合い。

鑑賞日:08月10日 監督:マーク・ウェブ

http://video.akahoshitakuya.com/cmt/1611681

 

腑抜けども、悲しみの愛を見せろ [DVD]

原作未読。永作博美の甲斐甲斐しさが、この変人家族の間では痛々しさにしかならない気の毒さが、前半は延々。孤児ゆえ、今では田舎にも侵食している家庭崩壊の流れにもめげず、最も家族らしくあろうと擬似家族。軸にあるのは、派手な女優志望の長女と地味な漫画家志望の次女との何年にも及ぶ確執…のはず。長女は、「女優になるなら何でもやる」の語義を、劇場の裏方や事務所勤めをしつつ劇団に属する等の工夫や両立論ではなく、下半身方面でしか想像できないタイプ。妹は姉を罵倒しつつ、姉の愚行が作品のインスピレーション源。そういう支え合い?

鑑賞日:08月10日 監督:吉田大八

http://video.akahoshitakuya.com/cmt/1611305

 

■陽気なギャングが地球を回す プレミアム・エディション [DVD]

原作を読まずに映画を観たので、相違点があるかはわからない。この映画で特筆するべき点は、加藤ローサの可愛さが温存されている点だ(太ってしまう前の良さね)、と個人的には思う。脇役だけど。ともあれ、痛快なクライムムービー。主人公4人組が、各人各様にいわゆる異能の者たちなのだが、一人も悲嘆に暮れる様子がない。かなり屈託なく生きている(笑)。それが偶然出逢うというのもすごいが、他方で、裏切りが2度も3度も織り込まれているのに空中分解しないのもすごい(笑)。あと、神崎は『ユージュアル・サスペクツ』系の仕込みですね。

鑑賞日:08月07日 監督:前田哲

http://video.akahoshitakuya.com/cmt/1605161

 

■13ゴースト [DVD]

2001年の作品。当時、兄弟がオススメと言っていた。なぜか偶然、TSUTAYAで思い出し、借りてみた。当時彼が、富豪により、悪魔考案の装置(未来を見晴るかす悪魔の目)が、モダンクラシックな佇まいのガラス張り家屋の形をとって現代に再現されたという筋書きや、優れた特殊メイクなどに衝撃を受けて僕に薦めたのはわかる。ただ、推薦から10年程経ってから初めて観ると、脚本が△か(苦笑)。悪魔はなぜその力で一瞬にして建造物を出現させず、わざわざ「人間が私財を投じ再現する」よう仕向けたのか、その幹の部分の経緯を知りたいね。

鑑賞日:08月06日 監督:スティーブ・ベック

http://video.akahoshitakuya.com/cmt/1602471

 

エルム街の悪夢 [DVD]

バットマン・ビギンズ』をもじると、『フレディ・クルーガー・ビギンズ』な感じ。80年代の同名作ではフレディの容姿がなぜこんなかや、殺人をする動機は不明瞭だったので、再現ついでにまとめてみせた、と。判明することで削がれる怖さもあったかもしれない?人は、理解できなさに怖さを感じる面もあるしね。説明がつくと納得しちゃうし。話の筋は、幼稚園の庭園管理人がペドフィリアで、パラノイアな保護者の激怒を買ってリンチされ焼死、約10年後くらいに、元園児たちが同時多発的にインソムニアになり、この魔人に夢で遭遇、復讐される…。

鑑賞日:08月05日 監督:サミュエル・ベイヤー

http://video.akahoshitakuya.com/cmt/1600155

 

ミラーズ・クロッシング スペシャル・エディション [DVD]

カタカナだけ見たら、「鏡の交錯?何だ、サスペンス風味で心理ものか?」などと思ってしまいそう。単に地名で、ミラーの十字路。もっとも、『Supernatural』でも悪魔が降臨する儀式として十字架を使うものがあった。アメリカなどで十字路に神がかり、又は悪魔がかりなものを見出す習俗があるのかも。知能犯のマフィアが主役で、アメリカ版の仁義無き戦いが繰り広げられる中、彼がどう立ち回るかが見どころ。主役のトムは自分の人生哲学に従う。不利な条件でも。人の猜疑心を操る中で、最愛の女性と大親友を失う。一貫性ってなんだろう。

鑑賞日:08月05日 監督:ジョエル&イーサン・コーエン

http://video.akahoshitakuya.com/cmt/1599917

 

アンストッパブル [DVD]

暴走列車。とテーマを明快に言ってしまうと単純な話のようだが(実際、単純だけどね)、現実の事件に着想を得た点でディテールがリアルである。終始、デンゼル・ワシントン扮するベテラン機関士が話の筋をぐいぐい引っ張っていき、「このベテランを解雇するとは、アメリカの会社経営って何を見て人材評価をしているのだろう?」と思わせる通暁っぷり。クリス・パイン扮する新米車掌は失態を素直に謝ったりしないイマドキの人なのだが、ラスト付近、ベテランが俊敏に動けないところでビシッと決めるのが新旧補いあっての事態収拾という感じで痛快。

鑑賞日:08月04日 監督:トニー・スコット

http://video.akahoshitakuya.com/cmt/1597981

 

■仮面劇場【リマスター版】 [DVD]

原作を読んだことがないため、原作の再現性の高低みたいな筋の追い方をせずに純然と楽しんだ。しかし、例によって例の如し。金田一さんは全体を鳥瞰してから一挙解決する天才なのであるが、逆を言うと死人が出揃わないと解決できない厄介な探偵ぶりが今回も健在(苦笑)。プラス今回は、珍しく金田一さんが惚れた女性が出てくるのだが、たしか、『女王蜂』のヒロインと一文字違いじゃないか?『犬神家の一族』の静馬くんと違う苗字で同じ名前の人とか(笑)意外と重複あり。今回のトリックは無理ありすぎ。あと過去と死人の多さが『八つ墓村』すぎ。

鑑賞日:08月03日 監督:

http://video.akahoshitakuya.com/cmt/1595986

 

 

鑑賞メーター

http://video.akahoshitakuya.com/